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リスニング・スピーキング 中学英語で十分?中学英語の重要性と中学英語のみでどこまで会話できるか

「中学英語だけでも大丈夫っていう人いるけど、どれくらい通用するのかな?」

そのような疑問に答えます。

結論から言うと、中学英語だけでも初歩的な英語であれば日常会話を交わすことは十分可能です。初歩的ですが、中学英語には基礎が詰まっています。

基礎をマスターしているのとしていないのとでは、これからのあなたの英語学習にも差が出てくるはずです。

ということで、もしあなたが中学英語を学ぼうと考えているのなら、この記事でお伝えする「中学英語で重要な文法のまとめ」を参考にしてみて下さい。

中学英語でどこまで学べるのか

2019年4月現在、文部科学省の「【外国語編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説」によると、中学校では1200語程度の英単語が取り扱われています。ただ、2021年には1600~1800語程度の取扱いになります。

また中学英語では、以下を目標としています。

(1) 初歩的な英語を聞いて話し手の意向などを理解できるようにする。
(2) 初歩的な英語を用いて自分の考えなどを話すことができるようにする。
(3) 英語を読むことに慣れ親しみ,初歩的な英語を読んで書き手の意向などを理解できるようにする。
(4) 英語で書くことに慣れ親しみ,初歩的な英語を用いて自分の考えなどを書くことができるようにする。
引用元:学習指導要領「生きる力」 第2章 各教科 第9節 外国語

中学英語では、英語でコミュニケーションを図るための最低限の単語と、文法や表現について学ぶことが出来ます。

中学英語でどのレベルの会話が可能か

中学英語だけであれば、初歩的な英語を使った日常会話程度なら可能です。

ただし、あくまで「初歩的」です。初歩的と言うのは、難しい専門用語や表現を必要としない会話、という意味です。

と言うのも先ほどもお伝えしたように、2021年度以降の中学英語では1600~1800単語しか学びません。

NGSL(New General Service List)によると、普段の会話やTV、ラジオや新聞、雑誌や小説などで頻出する単語数は約2,800だとされています。

中学英語で仮に1800単語を覚えたとしても、あとの1,000単語はカバーできません。なので、知らない単語を見聞きした時は推測しながらコミュニケーションを取るか、聞いたり調べたりする必要が出てきます。

また当然ですが中学英語では、専門的な話やビジネス英語など、難しい英単語や表現をカバーすることも出来ません。

ただ繰り返しますが、英語でコミュニケーションを図るための単語や文法などは中学英語でしっかりと身に着けることが出来ます。

続いてこの記事では、中学英語で身に着けておきたい文法についてお伝えしていきます。

中学英語で重要な文法まとめ

中学英語で身に着けておきたい文法は、以下の8つです。

  1. 動詞
  2. 疑問詞
  3. 時制
  4. 助動詞
  5. 比較級・最大級
  6. 受動態
  7. 不定詞
  8. 間接疑問文

一つずつ見ていきましょう。軽い復習をするつもりで読み進めてみて下さい。

動詞

動詞とは、主語がする動作や行動を表す言葉のことです。動詞には、「be動詞」とbe動詞以外の「一般動詞」があります。

例えば、be動詞は「私は~である(am)」「ここに~がある(is)」などです。また一般動詞は「do(する)」「run(走る)」「talk(話す)」などがあります。

be動詞も一般動詞も、基本的に主語の次に置かれます。また、主語や時制などによって形が変化するのも特徴です。

動詞は中学英語だけに限らず、英語において基本中の基本です。極端ですが、動詞だけでも理解しておけば、簡単な意思疎通を図ることは可能になります。

なので、これを機に改めてマスターしておきましょう。be動詞と一般動詞について、一つずつお伝えします。

be動詞

be動詞には、大きく分けて以下の3つがあります。

  • am
  • are
  • is

主語が「I(私)」の場合は、「am」を使います。主語が「you」の場合と複数形(they, we, these, thoseなど)の場合は「are」を使います。そして主語が「I」と「you」以外の単数形(he, she , it, this, thatなど)の場合は「is」を使います。

be動詞は「~である」「~がある」といった訳され方をしますが、基本的に「主語」と「be動詞の後に続くもの」がイコールの関係を持つと考えてOKです。

以下、例文を見てみましょう。

  • am so angry.(私はとっても怒っている)…私=怒っている状態
  • You are beautiful.(あなたは美しい)…あなた=美しい
  • They are high school students.(彼らは高校生だ)…彼ら=高校生
  • He is here.(彼はここにいる)…彼=ここにいる状態

また過去形の場合は、それぞれ以下のように変化します。

  • am → was
  • are → were
  • is → was

一般動詞

be動詞以外の動詞を一般動詞と呼びます。主語が三人称単数現在(「it」「he」「she」など)の場合には、動詞の最後に「s」が付きます。

例えば、以下のように変化します。過去形も併せて見てみましょう。

  • do - does(三人称単数現在) - did(過去形)
  • make - makes(三人称単数現在) - made(過去形)
  • come - comes(三人称単数現在) - came(過去形)
  • have - has(三人称単数現在) - had(過去形)
  • catch - catches(三人称単数現在) - caught(過去形)

※一般動詞によっては、「does」や「catches」のように「s」の前に「e」がついたり、「has」のように「s」の前のアルファベット「ve」が消えたりする場合があります。

以下、一般動詞の例文を見てみましょう。

  • did my best.(私はベストを尽くした)
  • She makes me happy.(彼女は私を幸せにする)
  • He came my house.(彼は私の家に来た)
  • have a toothache.(私は歯が痛い)
  • My mother got on the buss.(私の母はバスに乗った)

疑問詞

疑問詞とは、疑問を表す言葉のことを言います。

たとえば疑問詞には、以下の7つがあります。

  • who(whose)…誰(誰の)
  • what…何、どんな
  • when…いつ
  • where…どこ
  • which…どれ
  • why…なぜ
  • how…どのように

「誰」について聞きたい場合は「who」を使い、「いつなのか」を聞きたい場合は「when」を使うといったように、疑問に応じて疑問詞を使い分けていきます。

また、疑問詞は必ず文頭に置かれます。以下、例文を見てみましょう。

  • Who did you meet yesterday?(あなたは昨日誰に会ったか?)
  • What do you want to say?(あなたは何を言いたいのか?)
  • When did you come here?(あなたはいつここに来たか?)
  • Where do you want to go for summer vacation?(あなたは夏休みにどこに行きたいか?)
  • Which do you like, blue shirts or black shirts?(あなたは青いシャツと黒いシャツ、どちらが好きか?)
  • Why is it so cheap?(どうしてこんなに安いのか?)
  • How should I apologize to him?(私はどのように彼に謝るべきか?)
  • What is that?(それは何ですか?)
  • Who is that man?(あの男性は誰ですか?)

上記の例文からわかるように、疑問詞の後は疑問文の語順(動詞が先で、その後に主語を置く)となります。

時制

時制とは、過去・現在・未来のように、時に関する概念のことを指します。

時制自体は12種類あるのですが、中学英語で習うのは以下の7つです。

  • 現在形
  • 過去形
  • 未来系
  • 現在進行形
  • 過去進行形
  • 現在完了形
  • 現在完了進行形

ややこしいかもしれませんが、決して難しいものではありません。それでは、一つずつお伝えします。

現在形

現在形とは、「習慣」や「事実」を表すものです。

例えば、学校に通っていることや、勤めている会社で働くことは「習慣」と言えるので、現在形で表します。

また、あなたの出身地や年齢などは「事実」なので、これも現在形で表します。

以下、例文を見てみましょう。

  • go to high school.(私は高校に通っている)
  • am a sales rep at an advertising agency.(私は広告代理店でセールスマンをしている)
  • come from Tokyo.(私は東京出身だ)
  • am 32.(私は32歳だ)

上記のように「通っている」という日本語を英語に訳そうとしたときに、「~している」の「ing」をイメージしてしまうかもしれません。しかし、習慣や事実を表すのであれば現在形で表現します。

過去形

過去形とは、ある時点における過去の出来事や事実を表すものです。

例えば、「昨日筋トレをした」や「2年前に北海道旅行に行った」、「昨日雨が降った」など、過去の出来事や事実に対しては過去形で表します。

ただし、過去の動作が現在まで継続している場合、「現在完了進行形」で表現します(後述)。

ここでは過去形について、例文で見ていきましょう。

  • did workout yesterday.(私は昨日、トレーニングをした)
  • went to Hokkaido two years ago.(私は2年前に北海道に行った)
  • It was rainy yesterday.(昨日は雨だった)

未来形

未来形は、これから先のことを表すものです。未来系は主に「will + 動詞の現在形」と「be going to」を使って表現するのですが、それぞれ以下のように使い分けます。

【will + 動詞の現在形】

  • 未来のことについて、話しているその場で決める場合
  • 未来のことを予想する場合
  • 未来に何かをしようとする意志が強い場合

【be going to ~】

  • すでに決まっている未来を話す場合

これも例文を見ていきましょう。

  • will call you later. …後で電話します(今、「後で電話する」と決めた)
  • He is going to visit his friends in China. …彼は中国にいる友達に会いに行く予定だ

現在進行形

現在進行形とは、今まさに「している最中」を表すものです。「be動詞 + 動詞のing形」で表現することが出来ます。

以下、現在進行形を使った例文です。

  • My mother is talking on the phone. …私の母は、電話で話している(最中である)
  • He is eating lunch. …彼はお昼を食べている(最中である)

過去進行形

過去進行形とは、過去のある時点において継続していた動作を表すものです。過去進行形は「be動詞の過去形 + 動詞のing形」で表現することが出来ます。

以下、過去進行形を使った例文です。

  • We were talking about our childhood. …私たちは、自分たちの子供の頃について話していた
  • My son was playing the guitar then. …私の息子はその時、ギターを弾いていた

現在完了形

現在完了形とは、過去の出来事が現在につながっているものを表すものです。現在完了は「have + 過去分詞」で表現します。

文脈によりますが「~してしまった」「~したばかり」「ちょうど~したところ」「~したことがある」などと訳すことが出来ます。

といっても分かりづらいと思うので、例を出してお伝えします。

以下、2つの例文を見てみて下さい。

  • had lunch.
  • have had lunch.

前者は「私はお昼ご飯を食べた」と訳して問題ありません。

後者は現在完了形(have + eatの過去分詞)なので、「私はお昼を食べた」というよりも「私はお昼を食べ終えたばかり」というニュアンスになります。

現在完了形は「私はお昼を食べ終えたばかり(なので、お腹がいっぱい)」というように、ツッコミを入れるとより分かりやすくなる場合があります。

他にも例文を以下お伝えするので、現在完了形に慣れておきましょう。

  • She has lost her car key. …彼女は車の鍵を無くしてしまった(そしてまだ見つかっていない)
  • have never seen a shooting star. …私は流れ星を一度も見たことがない
  • He has gone to Germany. …彼はドイツに行ってしまった(そしてまだ帰ってきていない)
  • She has lived in New York for three years. …彼女は3年間ニューヨークに住んでいた(今はもう住んでいない)

ちなみに、「yesterday」や「2 hours ago」のように、ピンポイントで過去の出来事を表す言葉を使う場合は、現在完了形は使えず「過去形」になるので注意が必要です。

現在完了進行形

現在完了進行形は、過去の動作が現在も「継続している」ことを表すものです。現在完了形に近い表現となりますが、ニュアンスは異なります。また2021年度から中学英語でも「現在完了進行形」が追加されます。

現在完了進行形は、「have + been + 進行形」で表現することが出来ます。以下、例文を見ていきましょう。

  • It has been snowing since this morning. …今朝から雪が降っている(そしてまだ振り続けている)
  • We have been dancing for one hours. …私たちは1時間踊っている(そしてまだ踊り続けている)

助動詞

助動詞とは、文字通り動詞を助ける働きをするものです。

中学英語で習う助動詞には、以下のようなものがあります。

  • can(~できる)
  • will(~だろう)
  • must(~しなければいけない)
  • may(~かもしれない)
  • should(~すべき)
  • shall(~しましょう)

助動詞は動詞の前に置かれ、動詞は必ず現在形となります。疑問文の場合は、助動詞が文頭に来ます。また、否定形は「助動詞 + not」で表します。

以下の例文を見ていきましょう。

  • He can speak German.(彼はドイツ語を話すことが出来る)
  • will study hard when I get home.(私は家に帰ったら猛勉強するだろう)
  • You must submit this report by Friday.(あなたは金曜日までにレポートを提出しなければいけません。)
  • May I help you?(何かお困りでしょうか?)
  • You should go home early.(早く帰った方が良い)
  • Shall I turn on the air conditioning?(エアコンつけましょうか?)

比較級・最上級

比較級とは、2つの物を比較してどちらが優れているか(劣っているか)を表すものです。比較級では、形容詞を比較級に変えて(「tall」なら「taller」)、「than(~より)」という単語を使います。

最上級とは、3つ以上の物から一番優れている(劣っている)のを表すものです。該当する形容詞の前に「the」をつけて、また形容詞を最上級に変化させて表現します(「large」なら「the largest」、「beautiful」なら「the most beautiful」)。

これも例文を見ていきましょう。

  • Sky Tree is higher than Tokyo Tower.(スカイツリーは東京タワーより高い)
  • She is the most beautiful girl in my school.(彼女が私の学校で一番美しい)

受動態

受動態は、主語が受け身となるものです。一般的には「~される・~された」と訳されます。

受動態は「be動詞 + 過去分詞」で表現します。

以下、例文を見ていきましょう。

  • Our company was established in 1974.(私たちの会社は1974年に設立された)
  • She is know as a great entrepreneur.(彼女は素晴らしい起業家として知られている)

to 不定詞

to 不定詞とは「to + 動詞の原形」で表すもので、名詞になったり、形容詞になったり、副詞になったりします。口語でよく使われるので、これを機に改めて頭に入れておきましょう。

以下、to 不定詞の例文です。

  • To speak english is difficult for me.(英語を話すことは、私にとって難しい)
    →「to speak ~」で「話すこと」が名詞となる
  • Please give me something to drink?(何か飲むものをくれませんか?)
    →「to drink(to 不定詞)」が「something(名詞)」を修飾する形容詞的な役割をしている
  • I’m glad to hear that.(それが聞けて嬉しいです)
    →「to hear(to 不定詞)」が「glad(形容詞」を修飾する副詞的な役割をしている

間接疑問文

間接疑問文とは、文章の中に疑問文を表す節が含まれている文のことを言います。といっても分かりづらいと思うので、例を挙げながらお伝えします。

まず「直接疑問文」を確認しておきましょう。直接疑問文とは、「Do you like sports?」や「Where are you going?」のような普通の疑問文のことです。

一方、「I don’t know where you are going.(私はあなたがどこに行くのか知らない)」のように、直接疑問文が含まれている文章が「間接疑問文」です。

直接疑問文の場合は「動詞 + 主語」の語順ですが、間接疑問文の場合は「主語 + 動詞」となるので注意しましょう。

以下、間接疑問文の例文です。

  • I asked him where he is going.(私は彼がどこに行くのか尋ねた)
  • Do you know who she likes?(彼女が誰が好きか知っていますか?)
  • I didn’t know when he moved.(私は彼がいつ引っ越したのか知らなかった)

まとめ

中学英語をマスターすることで、日常会話レベルなら問題なく交わすことが可能です。海外旅行したり、ホームステイをしたりするのであれば、中学英語だけでも問題ありません。

「中学英語レベルしか話せない…」と不安になることはなく、むしろ自信をもって身に着けた英語を使っていきましょう。

もしあなたが正しい文法や表現を身に着けたいのであれば、英会話教室で学ぶことをおすすめします。

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